付けると怖い？マタニティマーク
妊娠すると、役所で母子手帳を交付されます。その際いただくことができるのがマタニティマークです。
妊娠初期に買う育児雑誌のようなものにも付録として付いてくることが多々あり、妊娠している方なら必ず一つは持っているのではないでしょうか。
このマタニティマークは特に妊娠初期のお腹が目立たない時に電車やバスで付けていると妊娠中だということがみんなにわかるので、席を譲ってもらえたり気遣ってもらえるなどメリットがあります。気分が悪くなり倒れてしまった時も、これをつけていることで妊娠中だとわかるので安心です。
でもこのマタニティマークが世間では反感を買っているという話も多々耳にします。ネットで情報を見てみると、実際電車に乗っている時に暴言を受けた方もいらっしゃようですし、席を譲って欲しいアピールのようで嫌だという方もいます。妊娠は病気ではないだとか、体調が悪ければ電車に乗らなければいいという強い意見もあります。
病気ではない、たしかにそうかもしれません。家でじっとしておけばいい、そうできるならしたい気持ちはあります。でも好きでつわりが辛いわけではないし、仕事だって行かなければならない。仕事をしていれば必然的に混みあった電車に乗ることになりますよね。
妊娠の辛さは経験者や本人でないとわからない部分が多いです。マタニティマークは電車で席を譲ってください。という意味のマークではありません。災害や事故があったとき、妊娠していることがすぐわかれば適当な処置をしてもらえます。そういう緊急時に分かりやすいようにできたマークです。
ただこのマークを見て気分を害する人は一定数いると思います。みんながみんな赤ちゃんを可愛いと思っているわけではないのです。それに実際電車で座っている人の中に、妊娠中ではないけれど体が辛い人がいるかもしれないですよね。それなのにマークをつけているのに誰も席を譲ってくれない！なんて言ってしまう妊婦も間違っていると思います。
自分の身は自分で守る。妊娠中は体が辛いと思うけど、しっかりと自己防衛し人に求めすぎないこと。そして好意はありがたく受け入れる。周りの方もあまり否定的になりすぎず、マークに気づいて余裕があれば手を差し伸べる。
せっかくあるマタニティマークですから、不安にならず安心して使用できる日が来ればいいと思います。
電車の中で男子高校生に絡まれ怖い思いをしました
妊娠5か月目の頃に、思わぬトラブルがありました。その頃のお腹と言うと、体にピッタリとした服を着るとちょっと膨らんでいるのが判るかな？という感じです。少し大きめのダボッとした服を着ていると、妊婦だとは判りにくいのです。ピタッとした服を着るとお腹周りが苦しいので、少し大き目の服を着て買い物へ出掛けていました。マタニティ―マークだけは一応鞄に付けていたのですが、それが災いしてしまったのです。
買い物を済まして電車に乗っていると、マタニティーマークを見たらしい女性が、席を譲って下さいました。もうすぐ降りますから、とお断りしましたが、女性は妊婦さんなんですから遠慮しないでと言ってくれたので、有難く座らせてもらったのです。しかしそのやり取りを見ていたらしい近くにいた男子高校生2人組が、こちらを見ながら何か言っているのが聞こえてきました。
どうやらお腹が出ていないので本当に妊婦なのか怪しい、最近流行りのマタニティーマーク詐欺じゃないのかと話しているようなのです。無視をしていましたがスマホのカメラ部分をこちらに向け始め、ニヤニヤと笑っている姿が見えました。嫌だなと思いつつ下を向いていると、何とその内の1人が「本当に妊娠してるんですか？お腹触っていいですか？」とスマホを向けつつ言ってきました。
恐くて「止めて下さい」と言うとイラッとした表情をされ、「じゃあ妊娠してるとか嘘なんじゃないですか？」と言われました。泣きそうになり体を動かせないでいると、先程席を譲ってくれた女性が「妊娠初期だとこの人みたいにお腹が出ていない人もいるの」と説明してくれて助かりました。男子高校生はバツが悪いような顔をして他の車両へ行きましたが、何故あんな事を言われなければならないのか、もしかしたら動画か写メを撮られたのでは、SNSに乗せられたらどうしようと不安でいっぱいでした。
大分ストレスを感じたので翌日夫に話し車で病院へ連れていってもらいましたが、検査の結果は問題ありませんでした。しかしそれ以来、妊娠中はまたあんな目に合うのが恐くて電車やバスを避けていました。男性や妊娠経験のない女性は、お腹が膨らんでいるとあからさまに判らないと妊婦だとは信じられないようです。
私はあれ以来人混みの多い場所に行く時は、目立つ所にマタニティーマークを付けないようにしました。それから電車・バスを避けて車で行くようにしました。多少デザインがダサくてもマタニティーウェアを着るようにして、妊婦だと判るような恰好もしたのです。こうしてなるべく自分の身を守る事で、お腹の中の子供の安全も守られるのだと感じました。特に電車やバスといった色んな人のいる乗り物は、何かあっても逃げ場がないので、車と言う移動手段があるなら、なるべく乗らない方がいいかなと思います。